【原稿】小さな変革から学校づくりを

【解説】令和元年7月2日記

学校を改革するのは、何も校長だけの仕事ではない。一般の職員であっても、変革しようと思えばできるものだ。それは大きな変革だけでなく、身の回りの小さな変革でも子供たちのためになることであれば積極的に行っていくことが大事だ。これを書いた当時、「小さな変革」という言葉があったし、全国でも優れた「小さな改革」が実践されていた。それこそ、大々的に広まったわけではないが、現場にいる教師たちが主体的に積み上げていることだった。しかし、それでも一般の教師たちが「小さな変革」ができたのは、やはりその陰には理解のある校長先生がいるものだ。「改革派の校長」もいれば、「応援派の校長」もいる。どちらがいいというのではない。どちらのタイプの校長がいてもいい。そうやって、バランスをとりながら、教育は成立していくのである。

※初出 平成10年

タイトル「日課表の変更から学校の変革を」

1.休み時間を増やし子どもと教師にゆとりを

教務として私が行なった「小さな変革」は、まず日課表を変更することであった。昨年度(平成9年度)の日課表の変更点は次のとおりである。

1.休み時間を延長すること

それまでは午前中20分間。それを30分間にした。午後は給食時間を含めて1時間10分とした

2.予鈴をなくすこと。

3.給食時間終了のチャイムをなくすこと。

この変更点の一番の目玉は、「休み時間を増やしたこと」であった。そこで私は、2か月して先生方にアンケートをとることにした。次のような意見や感想が私のところに寄せられた。

・1回の休み時間でする遊びの種類が増えた。(おにごっこして、本を読んだ。絵を描いてからボール遊びをした。)

・友達関係がよく見えるようになった(グループ化)。

・とても良いと思う。何かゆとりが感じられる。子たちも楽しそうな表情が目立つ。

・子供の様子を見る時間に役立たせてもらっています。東っ子のことを話す機会も増えました。すぐに遊びの輪の中へ入れない子は、友達の様子うかがいながら、40分という時間の中で少しの時間でも中に入ろうと努力していたり、それがうまくできない子は私のところへ相談に来たりとそれぞれ子供たちは時間を使っています。自分の中でチャイムを持つことで伸び伸びとそして考える力も育っているような気がします。

・これから、子供たちの意見を取り入れ、全員遊びや班遊びなどをしていきたい。

・教師にゆとりができた。授業にも好影響。

・ちょっとした活動を休み時間に仕組めるのがうれしい。

・子供と遊べる。何か事務的な仕事があっても時間をわけて使える。うまくすれば、2つ、3つのことができる。幸せ。

・委員会や児童会3役の子供たちにも自由な時間を持たせてあげられる。以前だと、話合いや仕事の後、休息の時間、遊べる時間は保障できなかった。

・教師が始業を守らねばならない。(話合いなども決して延ばさない)

・子供たちの過ごし方を把握しないと「放任」になってしまう。

等々

先生方だけでなく、子どもたちにもアンケートをとった。その結果、先生方だけでなく子どもたちにも大好評であった。ただ、次のような課題があることがアンケートから見えてきた。

1.子供も教師も時間管理ができるようになること。

2.遊びの指導が必要なこと。

その後、「外遊びをする子が増えた」「集団遊びが多くなった」等、この日課表の変更は大成功であった。

2.授業内容に応じて日課表を弾力的に運用できるようにすること

21世紀の教育を睨んで、各担任が様々な創意工夫ができるようにするために、今年度(平成10年度)も日課表の変更をすることにした。それは次の1点だけである。

1.1時間目終了のチャイムと2時間目始まりのチャイムをなくすこと。

この変更点のねらいは、学級担任の裁量によって、1時間目と2時間目の学習を弾力的に運用できるようにするということである。つまり各担任は、45分という枠に縛られることがなくなる。15分とかの短い授業も可能であり、反対に90分という長い授業も可能になるのである。

もちろん、この変更は各担任に対して「責任」ということを強く求めていくことになる。「責任」ということがなければ、この取り組みはいい加減な授業になる危険性も含んでいるということを考えておかねばならないだろう。

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