【学校だより】子どもの感受性にハッとします

【解説】令和2年1月10日記

生徒たちの感受性の豊かさにハッとさせられることが多いものです。弁論大会における子供たちの表現力や内容に心打たれることが多かったものです。中学生期における意見は、大人社会のいい意味でも悪い意味でも反映であるという側面が必ずあります。大人社会に対する強烈な批判が含まれていることもあります。そうしたことに対して「そういう時期なんだよ」と、ある意味距離を置いた対応の仕方もあります。しかし、大人も子どもとともに悩み、ともに考え、ともに夢を語り合うという姿勢もとても大切なものです。

※初出 平成25年12月1日 学校だより巻頭言

10月10日に校内弁論大会が開催されました。この校内大会で3年千鶴さん、2年里咲さんが別海町の大会に出場する本校代表に選ばれました。今回は残念ながら選ばれませんでしたが、他の各学年の代表の生徒たちも大変立派でした。1年前西君と坂本さん、2年斉藤君、3年千田君、どの生徒も日頃体験したことや考えてきたことをもとに自分の主張を堂々と発表しました。

 

11月22日土曜日、別海町マルチメディア館で別海町少年弁論大会がありました。私が会場に着くと開会式は既に終わっていて、生徒の発表が始まるのを今や遅しと待っているという感じでした。会場のピーンと張り詰めた緊張感が会場全体に充満しています。発表する生徒たちの緊張感も伝わってきます。

各校2名、計18名の生徒が、それぞれの主張を発表しました。本校代表の里咲さんが3番目、千鶴さんが12番目の発表でした。どの学校の生徒の発表も素晴らしいものがありました。もちろん本校代表の二人も大変立派な発表で、会場で聴いている私も心打たれるものがありました。

全員の発表終了後、審査があったのですが、その審査時間が45分にも及ぶ長いものとなりました。きっと審査員の方々も賞をつけるのに苦労するほど、レベルの高いものだったからなのでしょう。結果、里咲さんが優秀賞をいただくとともに別海町代表として来年行われる根室管内大会に出場することになりました。千鶴さんは佳良賞をいただきました。

別海町代表となった佐藤さんのテーマは、自殺ということを通して命の大切さを訴えることでした。

これをお読みの皆さんは、この日本で、年間何人の方々が自殺しているかご存知でしょうか。答えは、平成25年度全国における自殺者数約2万7千人です。毎年3万人前後の方々が自殺しています。この数を皆さんは多いと思われるでしょうか、それともそんなものかと思われるでしょうか。別海町の人口は約1万7千人ですから、別海町の人口より多くの方々が自ら命を絶っています。これは、毎年、別海町ふたつ分がこの日本から消失していっていることを意味しています。そのように考えると決して少ない数ではありません。

ところで、約2万7千人のうち、中学生の自殺者数はどのくらいだと思いますか。自ら命を絶った中学生は69人です。2万7千という数に比べたら多いようには思えません。しかし、中学生という年代を考えたときには、決して少ない数ではありません。人生これからという中学生、夢多く可能性を秘めた中学生が、自ら命を絶ってしまうということ、何て悲しいことなのだと思います。そして、残された家族、とりわけご両親のお気持ちを想像するだけで何ともやるせない気持ちになります。もし、わが子だったらと思うだけで、ぞっとします。

こうした問題意識に立ち、里咲さんは「きっとなくすことができる」と題して発表しました。

 

11月26日午後7時半から本校校長室で上西春別中学地区生涯学習推進協議会の役員会がありました。この会議では、子どもたちや地域に募集した3行詩の審査が行われました。保育園児から地域の大人の方まで241編の作品が集まりました。この中から厳正な審査の結果、最優秀1編、優秀賞8編、会長賞1編が決定しました。詳しくは、後日生涯学習だよりで報告されます。

さて、この会議の最後に横堀昭康理事から挨拶をいただきました。その挨拶で横堀さんは次のようなことをおっしゃいました。

「どの作品にも、命の大切さ、挨拶を通した人とのつながり、家族の絆などのテーマが子どもの心の底にあり、その思いや感情を上手に表現した作品が賞をもらうことになったと思います。」

とても大切なことを指摘してもらいました。今の子ども達の心の底にある「命」「挨拶」「家族」。もしかしたらそれらは今の子ども達の抱えている寂しさや悲しさ、そして孤立感の裏返しなのかもしれません。ある有名な方が言いました。「教育とは、一緒に夢を語ること」 子どもの心に寄り添う教育が、今まで以上に求められているのかもしれません。

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