【学校だより】生活リズムを改善すると問題行動は減少する

【解説】平成30年9月26日記

今回の内容は、釧路市少年鑑別所の所長さんの話を紹介した学校便りです。生活リズムの大切さは、近年とみに言われるようになりました。その多くの論調は、学力向上に向けて大切なことなのだというものです。つまり学力向上のためには生活リズムが大切だ、というわけです。しかし、一番のポイントは「情緒の安定をはかる」ということです。そのことについて書いた文章です。

※初出 平成25年学校便り巻頭言

◆11月18日午後6時半から、西春別ふれあいセンターで「西春別駅前地域福祉講演会」がありました。私と教頭先生で、参加してきました。この講演会の目的は「地域住民が一堂に会し、それぞれが与えられた役割の中で、未来ある子ども達を地域全体で育てるためのネットワークづくりに取り組む」というものでした。

 

◆午後6時20分頃に会場に行くと、あまり人がいなかったので、「やはり参加者は少ないのかな」と思っていました。会場の前の方に連町会長の鈴木さんや学校関係者評価委員の加我さんがいたので挨拶に行くと、私たち二人は会場の一番前に座ることになってしまいました。講演中は、後ろも振り返ることができず、話に集中していました。講演が終了して、後ろを振り返ると、なんと、会場は一杯になっていました。「この地域で、こんなに人が集まるのだ」と妙にびっくりしてしまいました。

 

◆今回の講師は、釧路少年鑑別所の所長、寺崎武彦さん。演題は「こどもは地域の宝」です。約2時間近くの講演だったのですが、大変興味深く、私の大学時代の専門とも一致していたので、最後まで飽きることなく聞くことができました。

 

◆その講演の中で頭に残ったことを紹介しましょう。

目が釣りあがって反抗的・暴力的な少年。そんな少年でも、入所して一週間ぐらいで、生活リズムが安定してくると落ち着いてきます。目つきが険しくても、健康的な生活を送ることによって、素直な性格になってきます。

※ちなみに生活リズムは次のようになっています。起床・洗面 午前7時  就寝 午後9時 三食(朝食午前7時半 昼食12時 夕食午後5時)のきちんとした食事

生活リズムの大切さは、発達障害の子でも同じだと言われています。友達と喧嘩ばかり、教師には反抗的、授業時間はサボる・荒れるといった不適応症状を起こしていた子が、生活リズムを正していく中で劇的に改善していったという事例がお医者さんから報告されています。

 

◆学力問題の中で「早寝・早起き・朝ごはん」ということがよく言われますが、「早寝・早起き・朝ごはん」で学力が向上するのではなく、情緒が安定する。そのことによって勉強に集中できる。そして学力が向上するというのが正確なことなのでしょう。

 

◆就寝時刻が遅くなる。午後11時以降。そのために朝起きるのが辛い。朝食を満足に取らない。学校に来るとお腹が空いているので、勉強に集中できない。イライラする。ちょっとしたことで友達とトラブルになる。注意した教師にもイラつく。学校から帰ると、ポテトチップス、糖分のたくさん入った清涼飲料水。糖分によって一時的に満腹感を得られるから、夕食をあまり食べない。そして、自分の部屋でスマホ・携帯で他人とつながる。もしくはゲームをして過ごす。結果、夜寝るのが遅くなる。

 

◆家庭学習・宿題もしなければならないと思っている。しかし、やる気がおきない。やっていかなければ先生から怒られるかもしれない。そうは思っているが、体が動かない。次の日学校に行くと、案の定、先生から叱られる。「どうせ、自分は駄目な人間だ」「どうせ先生は俺を駄目な人間だと思っている」と自己否定的になる。友達と一緒にいて、楽しくやっていれば、それでいい。

 

◆こうして毎日が悪化する方向へと流れていきます。生活リズムの崩れが、子どもの生活を破壊し、性格をも悪くし、最終的に非行の道へと進んでいく。ところが、鑑別所に入って生活リズムを正すだけで、素直な子になっていく。子育てにおいて、第一義的な責任を有する親がしっかりとすることが求められている。そんなことを暗に教えてくださっていると思いました。私も父親として反省することが多いなという思いで、講演会講師の寺崎武彦さんのお話を聞かせていただきました。ありがとうございました。

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