【教頭通信】時には指導しなければならないこともある。

【解説】平成30年12月4日記

できれば言いたくはないのですが、管理職になると、時には職員に対して指導しなければならない時があります。得意な方というのはいないのでしょうけど、私はとても苦手でした。「そういうお前はきちんとしているのか」と問われれば、自信を持って「完璧にしています」とも言えない所がありましたからなおさらです。

今回紹介するのは、朝の職員打ち合わせで指導したことへの弁解がましい通信です。これもまた私の歩んできた道の一つです。

※平成17年 教頭通信

◆朝から、嫌な話をして、申し訳なく思っています。これも未熟な証拠です。本当はやんわりというつもりでした。もしくは、この通信で皆さんのご理解とご協力を得ようと思っていました。しかし話し出したら今朝のような感じになってしまったということです。自己嫌悪です。

 

◆若い頃の話です。私は、現在の図書館あたりに在った教員住宅に住んでいました。車での通勤です。子どもが私のところにやってきて、

「青坂先生は、車で通勤しているの。いいな。僕たちは歩いているんだから、先生も歩けば」

ドキッとしました。それで次のようなことを言いました。

「先生はいいの。大人だから。タバコもお酒も飲めるの。大人だから。みんなは、子どもだから歩くことは健康にいいでしょ。だからいいの」

子どもは、わかったような、わからないような顔で立ち去っていきました。

 

◆それから後の話です。管理職から、職員会議で次のような話題が出されました。

「学校の駐車場の件ですが、現在は校長住宅側に停めていると思いますが、それを止めて、体育館の方に停めてほしいと思います。」

それに対して、職員の間で意見が分かれました。若い頃、私も血気盛んだったので、一言言わねば済まないと思って、次のように言いました。

「校長住宅側に停めたからといって、どんな支障があるのかわかりません。反対に体育館側に停めたら、車にいたずらされたときに対応できません。ですから、今のままでいいのではないですか」

それで、その話は立ち消えになりました。

 

◆違う学校でのことです。先生方に名札を付けるかどうかの話が、生徒指導部から出されたときのことです。

「子どもたちに名札を付けさせることを言うなら、先生方もきちんと付けるべきだ」という考え方と

「子どもたちと教師とは別だ。名前を確認する。生徒指導という観点だけなら、教師にも名札をつけることを提案しなくても良い。」とに分かれました。

 

◆私は、そのときにはある程度年をとってきていて、少し性格的にも落ち着いてきていましたので、どちらかに賛成するというわけでもなく、どちらでもいいなと思っていました。そんな時、ある先生が、

「それは教師としての倫理観の問題だ。子どもに強制する以上、自分たち教師も模範を示すべきではないか」

その発言を聞いて、「なるほど」と思いました。どちらがいいかという問題は置いておくにしても、「教師としての倫理観」という言葉は、私の心に刻み込まれました。

 

◆教頭としての私が言えば、棘が立ちます。できれば、先生同士の中で規制しあってくれること、そして助け合ってくれることを、やはり心の中で期待しています。しかし、教頭という立場からしたら、職員から嫌われることでも、あえて言っていかなければならないということは、存在するのだと思います。だけど、やはり言い方は気をつけないとね。どんなに正しいことを言ったとしても、その人の言動が常日頃から悪くて、誰からも信頼されていなかったら、職員の心には伝わらないですから。

 

◆荒れた中学校があります。その中学校の先生方は、どのように学校を建て直していくでしょうか。何冊もの本を読んできました。荒れた学校を建て直したサクセスものです。その中で共通していることがあります。それは、職員室も含めて、校内をきれいにするということです。荒れた学校に共通したこととして、職員室の書類等が乱雑になっている、教室の机や椅子は常に乱れている。清掃も行き届かず常に汚れている。特にトイレは便器が壊され、床は汚れ、便器の中にはタバコの吸殻やガムのごみなどが捨てられている。こんな状況を脱するために真っ先にすることが、自ら模範を示すように職員室内をきれいにし、校内をきれいにすることに取り組むということでした。

 

◆生徒指導の鉄則に「荒れる前に手を打て」というのがあります。荒れてからでは、指導は後手、後手に回り、荒れが最後の最後まで行かないと回復できないということを意味しています。そのためには事前指導をきちんとするということです。自分たち教師の間では少なくても隙を作らないということです。

 

◆現在、中央小は先生方お一人お一人のお陰で、大変平和で安定した学校となっています。教頭として感謝するばかりです。そう考えているのに、今朝の言い方のまずさを痛感しております。しかし、私の意とするところを少しでも汲み取っていただければなと思っています。

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