【学校便り】いじめは絶対してはならない

【解説】令和5年3月16日記

いじめ問題におけるポイントの一つに、加害者と被害者の間には認識の違いがある、ということがあります。

いじめをした側は、この程度なら大丈夫だろうとか、みんなを楽しませてやろうだとか、ちょっとからかってみようだとかといった類の「軽い」感じのある時があります。

また、みんなできちんと取り組んでいるときにあいつだけが場を壊してみんなの雰囲気を壊している、もう少し、あいつだって頑張ればいいのにいつもふざけた態度でごまかしているよな、といったことから「きつく」「つらく」あたることがあります。

「遊び的感覚」や「正義感」からくる「いじめ的言動」です。

どんな理由であれ、いじめられていると思っている側は、やはり「つらく」「悲しい」のです。

そうした感情がある、ということに加害者側は思いを馳せなければなりません。

そうするためには「共感力」を育てる教育が必要です。

子育てや子供の教育の場面において、感情を言語化したり、何らかの形で感情を見える化して、小さい頃から子供たちに伝えていくことが大切です。

※初出 平成29年6月30日

◆天候不良で次の日に順延となった体育祭。次の日、朝は曇り空ながらも、徐々に日が差し昼前後から青空が広がる最高の体育祭日和となりました。延期となったのにも関わらず多くの保護者・地域の皆様にお越しいただいたこと心より感謝申し上げます。体育祭伝統の応援合戦。この応援合戦を楽しみに来場された方も多かったのではないでしょうか。今年の応援合戦は3年生が知恵を出し合い、それぞれのチームの特色が出され、本当に見応えのあるものとなりました。

 

◆体育祭は競い合う場です。ただし、競い合いながらもお互いが高めあっていく場でもあります。応援合戦を見ていて、私が心を打たれたのは相手チームに対する反応です。ともすれば勝ちにこだわるあまり、相手チームを揶揄したり馬鹿にしたりするものです。しかし、そうしたことは全くなく、反対に相手チームに対して応援し共に楽しんでいる姿が見られたこと、大変素晴らしいことだと思いました。そこで、そのことを閉会の挨拶で紹介させていただきました。

 

◆このことは私だけが感じたのではなく、観客の保護者の方の中にも感じていた方がおり、体育祭の保護者アンケートの中にも書かれておりました。

○校長先生もおっしゃっていましたが、応援合戦の時にA・B団ともに相手の番の時に手拍子をしていたことに私も感動しました。自発的にそういうことができることはとても素晴らしいですね。本当にステキな姿でした。

◆この生徒たちの姿に成長を感じます。そして、その生徒たちの姿に感動してくださる保護者の方の存在に元気を頂く思いです。

 

◆ただ、学校ではいいことばかりではありません。体育祭が終了し残念なことがありました。毎年、複数回実施している「いじめアンケート」で、今回「いじめがある」「いじめを見たことがある」と答えた生徒が複数名いたことです。このことについて、学校全体として重く受け止め、私が校長として全校生徒に対して「いじめは憎むべきものである」という話をしました。

 

◆私が全校生徒に対して話した内容の概要は次の通りです。「いじめを、私だけでなく中央中の全職員、保護者の皆さん、そして日本全国の大人たちは絶対してはいけないことだと思っていること」「いじめとは、人の嫌がることをすること」「いじめの一つ一つの行為は犯罪であるということ」「いじめには、殴る蹴るなどの暴力,仲間はずれ,集団による無視,いたずら,いじわる,ひやかし,からかい,持ち物隠し,悪口,陰口、そしてネットいじめ、ネット外しといった行為があること」「本人がいじめと思っていないことでも、いじめと誤解される行為があるということ」「いじめられた時、いじめを見た時、先生や周りの大人の人に相談すること。相談することは告げ口ではないということ」こうした話を生徒に問いかけながらしました。生徒たちは真剣に話を聞いてくれました。

 

◆いじめについて、全ての生徒を守るために本校は決して許さないという強い思いを持っています。是非ご家庭でも「いじめはないか」「いじめ的なことをしていないか」など、話し合ってみてください。もし、いじめについて見たり、聞いたりしたという話があった場合、またお子様について心配な点等がある場合には、遠慮されず、担任もしくは教頭か校長に直接ご連絡くだされば幸いです。よろしくお願いします。

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