【校長通信】1学期、子どもたちは着実に成長しています(意味付け・価値付け)

 【解説】令和5年9月15日記

子供のよさや子供の成長。

それは身近にいる人には、気が付かないことが多いものです。

子供のよさや子供の成長したところをきちんと見てあげる、認めてあげる、そんな人が絶対に必要です。

学校においては、担任はもちろんでしょうが、管理職とりわけ校長が子供たちのよさや成長しているところを指摘してあげることはとても意義深いことです。

特に、何気ない行動に意味付けしたり価値づけしたりしてあげることで、教師も子供も前向きになっていきます。

※初出 平成22年7月16日

◆平成22年度の1学期がもうすぐ終了します。私にとって、校長になっての3ヶ月半です。振り返ってみると、校長として反省すべきことが多々あります。しかし、校長として振り返るより、子ども達の成長を考えた時、1学期間でずいぶん成長してきたなと感じることが多くなっています。

 

◆修学旅行に引率しました。6年生の立派な姿に感心しました。担任の先生と個人面談で話した時、6年生にもっと社会的マナーや礼儀を教えていきたい、ということを言っていました。確かに、修学旅行中、こういうときにはもっとこうしたらいいのになあ、ということはありました。しかし、その思い以上に子どもたちは立派だったと思います。バスの中で、ガイドさんが話し出すときちんと耳を傾け、盛り上がるところでは一緒に盛り上がっていました。誰かに差別的な言葉を言ったりということもなく、皆が楽しんでいました。ホテルの中で他のお客さんに迷惑かけることなく夜を過ごすことができました。7000円の小遣いでした。オーバーして持ってきた子もいます。先生が、それを知って、「先生にオーバー分は預けるように」と言ったところ、子ども達は正直にそのオーバー分を渡していました。正直で素直な子達です。正直で素直な子は伸びます。

 

◆5年生の宿泊学習に顔を出しました。私が行ったときには、夕食がもう既に終わっていましたが、完全ではないにしろ片付けもきちんとできたということです。学級が荒れていく時、子どもが荒れていく時、その兆候は片づけや後始末にあらわれます。何事も中途半端に処理するから、子どもの心は荒れていくのです。中学の部活動は、勝利至上主義ではありません。生き方指導です。部活動を通して、生き方を教えていくのです。ですから、強いチームは挨拶をきちんとします。ユニフォームもきちんとたたみます。言葉づかいもしっかりしています。それは、放っておいてそうなったのではありません。指導者の毎日のしっかりした指導があるからそうなるのです。一つ一つの言動を生き方につなげていくのです。修学旅行もそうですが、校外で行う宿泊学習ということで、やはり大切なことは後片付けをちゃんとするということです。5年生はきちんとできていました。もしかしたら、私の知らないところで後始末がきちんとできていない子がいたのかもしれません。しかし、担任の先生がきちんと指導した結果、後始末がきちんとできていたのだと思います。それでもいいのです。できない子には、指導しない限りできるようにはならないのですから。「このスリッパ、手で揃えるともっといいぞ」「自分のではないけど、片づけしておくと気持ちいいぞ」こうした教師のちょっとした一言が子どもの行動を変えるのだと思います。そうしたことが、きっと修学旅行でも宿泊学習でもあったのだと思います。

 

◆「校長先生、おはよう」と遠くから挨拶してくれる子、「あっ、校長先生だ」とやはり遠くから手を振ってくれる子。そうした子が増えています。挨拶、まだまだきちんとできない子もいます。しかし、それはそれでいいのです。その子どもの現実の姿を受け入れ、今後の指導に生かしていけばいいのですから。1学期後半、笑顔のすてきな子が増えていると感じているのは、私だけでしょうか。笑顔のすてきな子、それは自尊感情が育っている証拠です。先生方が、この1学期、子どもたちを認め、ほめているからなのだと思います。

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