【学校便り】真剣に自分の力を出し切ろうとする生徒の姿

【解説】平成30年9月12日記

地域によっては、必ずしも校長先生が学校便りの巻頭言を書くということはありません。校長先生と教頭先生で交代で執筆したり、全職員で輪番で担当したりすることもあります。

ここ、根室管内ではほとんどが校長先生が巻頭言を執筆し、通信全体の編集を教頭先生が行っています。

校長先生の執筆する学校便りの巻頭言には、校長先生の教育観や学校が大切にしている考え方が示されることが多いものです。

自分で書いたものを読み直してみると、共通した考え方があるということがわかります。例えば、「結果より過程を重視する」「結果より努力を重視する」「一瞬一瞬を精一杯取り組む」「能力より努力を大切にする」「やる気を大切にする」といったことです。

これらのことは、私が学級担任であった時にも、繰り返し子どもたちに語りかけていたことでもありました。立場は違っても教育で大切にされなければならないことは共通しているのだと思います。

 

※初出 平成25年 学校便り

◆心配していた台風もそれ、秋晴れの中、文化祭、感動のうちに終了しました。ご参加くださいました、ご来賓、保護者、地域の方々、大変ありがとうございました。実行委員会や3年生が中心となって感動ある文化祭を成功に導きました。

 

◆感動ある文化祭を創り上げた裏には、様々なドラマがありました。各学級では、文化祭に向けて毎日のように各担当教師と生徒たち、生徒と生徒の間で様々な葛藤がありました。それは、当日の様子からはうかがい知ることのできない、ある意味「ドラマ」だったのではないでしょうか。

 

◆台風が来て、練習すべき日が一日減りました。「たった一日」と思う方がいるかもしれませんが、文化祭に取り組んできた生徒、先生方にとっては「重要な一日」でした。文化祭の期間中、体調を崩し、仕方なく休んだ生徒たちもいました。セリフをしっかりと暗記できず担任から何度も気合が入ったこともありました。それらを乗り越えての文化祭でした。

 

◆私たち教職員が、文化祭練習の過程で願っていたことは、「真剣に自分の力を出し切ろうとする生徒」の姿です。見栄えがする、しないは二の次です。問題なのは、学校の主人公である生徒自身が悔いを残さず、満足のいく文化祭を創り上げることができるか。そのためには、日々の取り組みの中において、いかに精一杯自分の全力を尽くして取り組めるのかということでした。

 

◆文化祭前日まで、合唱では不安な点もありました。しかし、当日の朝、観客の皆様が来る前、各教室では、合唱の練習が行われ、体育館では全校合唱の練習が行われました。その歌声は、とても素敵でした。心に染み入る声でした。そうして迎えた当日本番。とっても素敵な歌声が会場に響き渡りました。それは歌声だけではありません。劇も太鼓も、展示やバザーの生徒たち、そして実行委員会の生徒たち全てで素晴らしい文化祭に創り上げました。

 

◆文化祭前日まで不安だったのは、合唱だけではありません。劇も不安要素がありました。金曜日にあった総練習では、正直に言ってボロボロでした。セリフを完全には覚えておらず、何度も「助け舟」が入らないと劇を進めることができませんでした。しかし、当日。中学生として恥ずかしくない劇を生徒たちは見事にやりきりました。何人もの方から、「感動しました」という言葉をいただきました。

 

◆そして、太鼓部門の生徒たち。太鼓を叩く生徒たちの真剣な音が、毎日校長室まで響いていました。日に日にすばらしくなっていくのが手に取るように分かりました。それは地域の方々に指導していただいた結果です。そして、その指導を素直に聞いて「魂を込めた音」へと変えていった生徒たち一人ひとりの努力の賜物でした。指導された地域の方々から、「とても素晴らしい音だった」と大絶賛されました。

 

◆「真剣に自分の力を出し切ろうとする生徒」の姿。それを見事に表現してくれる感動一杯の文化祭となりました。生徒たち一人ひとりに感謝です。本当にありがとう。

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