【学校便り】「自分の未来を守れますか」
【解説】令和5年1月23日記
ネットやスマホの問題は、学校現場ではけっこう大きな問題です。
現場の先生方の中には、生徒指導でけっこうご苦労されている方々もいます。
ただ言えることは、「ネット・スマホは害悪だ」ということには、現時点においてエビデンスはないということです。
これからの社会でネットやスマホを使っていくことは避けられません。
どのように付き合っていったらよいのかが問われています。
※初出 平成28年9月1日
◆先日、授業参観日がありました。今回は、いつもと変えて体育館で全校生徒が学習する「全校道徳」を見ていただきました。お忙しい中、ご参加してくださった皆さん。ありがとうございました。
◆全国ではネットによる問題が頻発しています。いじめや不登校の背景になっていることの一つに、携帯・スマホによるネット問題があるとも言われています。このネット問題は、大人が考えている以上に深刻な問題となってきています。
◆本校も無関係ではありません。毎年、何件かのスマホ・ネットによる友人間のトラブル等が生じています。これからの時代は、スマホ・ネットを使わないことは絶対にありえません。生徒たちは携帯端末を利用したネット社会の中で生きていきます。ネット社会にあふれる情報の中で、自ら適切に判断し、行動し、自分はもちろんのこと相手を守るということが問われていきます。
◆生徒たちにはネット社会の中でさまざまに生じる問題に適切に対応してほしいという思いから、ネット問題に詳しい専門家の方を講師にお迎えし、授業をしてもらおうということになりました。そして、できれば保護者の方にも一緒に聞いてもらい、ご家庭で我が子とともに考えてほしいと思いました。講師はNPО法人お助けネット代表の中谷通恵先生。白老町在住で以前から別海町では、さまざまなセミナーでお世話になっています。今回は、別海町教育委員会のご理解とご協力を得て実施することができました。
◆中谷先生のお話で、特に心に残った言葉があります。それは「あなたは、自分の未来を守れますか」というものです。私には「自分の未来を守る」という発想がなかっただけに大変新鮮で、なおかつショッキングな言葉でした。
◆軽い気持ちでしてしまった言動が犯罪行為となる。それらをネット上にアップしてしまうと、後でいくら削除しても、あっという間に広がり、何十年も残り続けることもある。そのために、将来大学受験や就職の時期になって、自分がしてしまった飲酒や喫煙などの非行が発覚し、就職の内定や大学の推薦合格が取り消されてしまうケースもあるのだということ。自分の将来・未来が、今まさにしているネットでの言動によって、壊されてしまう。そうしたことはありませんか。そうしたことがないようにしましょう。という問いかけでした。
◆中谷先生は、大変優しい口調で生徒たちに語り掛けてくださいましたが、その内容は極めてシビアなものでした。今回の全校道徳は、生徒たちにとって、スマホ・ネットとの付き合い方を今一度振り返り、考えるきっかけとなったに違いありません。残念ながら参加できなかった皆様には、生徒を通じて今回の中谷先生の講演内容を文書で配布しております。是非、文書をご覧いただき、親子での話題にしていただければと思います。