【学校便り】「個人種目」と「団体種目」

【解説】令和5年1月24日記

子供たちが一生懸命取り組む姿というのは、やはり人の心を打ちます。

美しささえ感じます。

それは勉強であっても、スポーツであっても同じです。

そして、結果がどうであれ、子供たちが一生懸命取り組む姿というのは、人の心を打つものです。

感動を生みます。

学校教育の良さは、人の心を揺さぶる出来事がたくさんあるということです。

日々、ドラマがあり、感動です。

※初出 平成28年10月1日

◆先日、久しぶりの青空のもと別海町駅伝大会が農村広場でありました。ふれあいの森を走る周回コースです。昨年までは中学校単独で開催されていましたが、今年から一般の方々も一緒の大会となりました。ただし、一般の方々とは時間差でのスタートです。

 

◆駅伝の魅力は何といってもタスキの受け渡しにあります。タスキをつないでチームとして走るわけですから、一人一人の走りには責任という2文字が付きまといます。いい加減に走ればチーム全体に迷惑がかかります。誰か一人でも体調が悪ければチームの成績を引っ張ってしまいます。しかし、仮に一人が悪くても、みんなでカバーすることも可能となります。

 

◆生徒たちはどのような思いで走るのか。どのような気持ちで次の走者にタスキを手渡すのか。走った選手たちの気持ちを直接聞いたわけではありませんが、タスキを渡すときの表情やタスキを渡した後の行動からある程度のことは察することができます。

 

◆次の走者が視界に入ってくると、選手たちは肩にかけていたタスキを手に取ります。最後の力を振り絞るように歯を食いしばり懸命に走ります。声援と歓声の中で、次の走者にタスキを渡すと倒れこむようにゴールします。走り切った達成感と責任感、そしてタスキを渡した安堵感といった感情がゴール近くに渦巻きます。そうした感情が選手たちの姿から伝わってきます。

 

◆今回の中央中の走り。タスキに思いをかけて走り、思いをつないでいこうとする懸命の走り。応援している側に選手たちの思いが痛いほど伝わってきました。

 

◆駅伝大会に出場したのは男子3チーム、女子1チーム。結果、男子も女子も優勝。男女とも10月16日新得で開催される全道大会への出場を決めました。残念ながら賞に入らなかったチームも最後の1人まで懸命に走りました。その奮闘ぶりは称賛に値します。

 

◆先日あったオリンピック。体操の内村選手も卓球の福原選手も個人の成績よりチームでメダルを取った喜びの大きさを語っていました。これは体操や卓球だけでなく、他の種目でも多く聞かれたことでした。もちろん自己との闘いが中心となる個人種目の良さもありますが、チームメイトと喜びや悲しみを共にするという団体種目の良さを表すエピソードです。

 

◆毎日の勉強はどちらかと言ったら「個人種目」です。ある意味、自分の夢を目指した己(おのれ)の中にある怠け心との闘いです。しかし、生徒会活動、部活動、学校行事への取組は、みんなで取り組む「団体種目」です。一人一人の良さを生かし、一人一人の弱さをカバーしあいながら、同じ目標に向けて取り組んでいきます。幸いなことに、この中央中にはその良き伝統が引き継がれています。これからも大切にしていきたいと思っています。

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