【校長通信】いかに学力を向上させるか ~アンケート調査の結果 家庭学習時間 その5~

【解説】令和6年4月30日記

学力向上の最大のポイントは、本人がその気になる、ということです。

家庭学習の課題や宿題を出したから学力が向上するのかと言ったらそんなことはありません。

それでは「本人にその気にさせる」にはどうしたらいいのか。

それを考えていくためには、いくつかの要因に分けて取り組んでいくことです。

例えば、授業改善や教師力向上や家庭との連携や部活動や学校行事における自主性の尊重など、個々の子どもに応じて様々あります。

ですから、結論的に言えば「総合力の高い学校」では全国学力学習状況調査における学力が向上するということです。

※グラフは省略

※初出 平成22年10月22日

◆ 家庭における学習時間も調査しました。それが最後の設問です。平均数値の結果をグラフ化してみました。数値の単位は、「分」です。全国平均値は、85分間。1時間25分です。全道平均値は、66分間。約1時間超です。本校の平均値は44分間です。1年生から5年生まで50分程度ですから、全道・全国と比較して低い数値であるということがわかります。特に6年生は23分間ですから、家庭では、ほとんど学習していないのではないかと推測されます。

 

◆情意面で学年による多少の凸凹はあったとしても、学校全体と見たとき、ある程度良好であると私は考えています。先生方の日頃の教え方も工夫を凝らし、何とか子ども達に「わかる授業」を保証しようと頑張っています。そのことが十分に伝わってくるアンケート結果だと思います。また、子ども達の人権を大切にし、認め、ほめることを中心とした指導法をとられているのではないかということも垣間見えました。しかし、学年が減るに従っての下降傾向、勉強嫌いの増加、家庭学習時間の少なさ等を考えると次のことが課題となっているのではないかと思います。

主体的な学習習慣の未形成

 

◆ここで注意してほしいのは、私は「問題なのは家庭学習時間の少なさだ」ということを言っているわけではないということです。単純に家庭学習時間を増やせば学力は伸びるでしょうか。宿題を増やしさえすれば、学力は向上するでしょうか。私の経験から、絶対そんな単純なことではないと断言できます。また、少年団の活発な地域にあって、単純に家庭学習時間を増やしていくことが可能でしょうか。夏場であれば、午後4時から7時過ぎまで活動するような環境、保護者の少年団にかける熱意と思い等、それらを考えると家庭学習時間を増やすということを家庭に望むことはそんなに単純ではないでしょう。やはり学校で考えていかなければならないことです。

 

◆家庭学習のねらいの本質は、主体的な学習習慣の形成を図る、ということにあると私は考えます。その結果として学力が向上していくのだと考えたいです。それでは具体的にどのようにしたらいいのでしょうか。担任の先生と話し合って、ある程度見通しを持っていく予定です。それについては次号で。

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