【日々の動き】酒井式オンラインセミナーに出席
今日は、TOSS千里のオンラインによる教え方セミナーに参加しました。
講座内容は、青木先生による酒井式描画指導法です。
銀河鉄道の夜という題材で実際に絵を描くという体験してみるのですが、私はパス。
私の関心は、教室の中で絵を描くことを苦手としていた子でも、一生懸命に取り組む事実や素敵な作品をたくさんつくりだしている事実、それはどこから来ているのかを確かめたかったのです。
先日、前の学年までは、教師の指示には従わず授業も満足に受けていない子が、酒井式による指導をしたところ最後まで一生懸命に取り組んだという報告をある先生がされているのも聞いていました。
どうしてだろう。
きっとそこには指導の秘密があるからだろうと思っていたわけです。
今回、私なりに理解したことは次の通りです。
一つ目は、実際に描かせる前に黒板には「素敵な絵」が並んでいます。この絵をこれから描くのだということが誰にも伝わります。
それもとっても素敵な絵ばかりです。「自分にも描けるのだろうか」という一抹の不安を参加者に与えます。
しかしながら、それらの不安を吹き飛ばすような絵ばかりですから、ちょっとした挑戦意欲がわきます。
完成形のイメージもしっかり持てます。完成した時の見通しがはっきりと持てるのです。
二つ目は、その場面、場面でやるべきことがはっきりしているのです。
まず、講師の青木先生が模範を示し、取り組むときのポイントを示します。
スモールステップです。ある意味「一時に一事」です。
全部を任せてしまわない。その場面、その場面で小さな成功体験を積み上げていくのです。
三つ目は、間違えた時、失敗した時のフォローがしっかりとされているということです。
それも言葉だけでなく、実際に失敗したとしても、失敗が失敗でなくなる具体策を示すのです。
「こうすれば、ほら、大丈夫でしょ」という子供の目からしても「失敗したと思ったけど、大丈夫だ!」となっているのです。
これは、きわめて子供にやさしい指導法です。
四つ目は、子どもの創造性、子供の個性が発揮される場面がいくつも用意されているということです。
スモールステップによる指導は、ともすれば画一的な指導法であり、出来上がる作品も「没個性的」となりがちですが、実際に指導している場面を見ると決してそうではありません。
教師が、手本を示し、必ず子供に任せて描かせるという指導法になっているのです。
描く題材は同じであっても、出来上がる作品は、それぞれ個性的なのです。
以上のようなポイントは、すべての子に有効に機能するに違いありません。
いい勉強になりました。