【ICT活用】タブレット端末は文房具
GIGAスクール構想で、子供たち1人1人に1台のタブレット端末が貸与されました。
このタブレット端末について、文部科学省は文房具の位置づけとして説明しています。
タブレット端末は文房具であるということを、どのように考えたら良いでしょうか。
なんとなくわかるけど、どういうことか明確にはわからないというのが正直なところではないでしょうか。
私なりに考えると、それは子供たちがタブレット端末を意識しないで、自由に物事を考え、吟味し、探求できる道具として使いこなすことを意味しています。
そのことを鉛筆を例に考えてみましょう。
小学1年生等の勉強を習いたての時以外、すなわち勉強に慣れてくると、子供たちは鉛筆で字を書いている時、「今鉛筆を持っています」「今鉛筆で書いています」と言うことをほとんど意識することはありません。
何か書いていると言うことすら、ことさら意識したりする事はないでしょう。
あるのは何事かを考え、それを文字というもの、もしくはシンボル化されたものを書きつけているという感覚です。
あくまであるのは自分の思考です。
この考えで言うと、理想のタブレット端末というのは、そういうときの鉛筆、すなわち文房具のようになるということを意味しています。
ただ、鉛筆よりももっと子供たちの思考にマッチし、思考を助け、拡大させるものとなるということです。
すなわち、あたかも使いこなしている道具のように、タブレット端末の存在をことさら意識することなく、子供たち自身の体の延長のように考える。
そして、自分の体を動かす時のように、自由自在に操作できる状態、それがタブレット端末の文房具としての位置づけになるのでしょう。
そのためには、時間と訓練が必要です。
最初は、使うことにぎこちなさがあったり、間違った使い方があるかもしれません。
しかし、小学1年生が鉛筆を使って文字を身につけていくときと同じように、根気よく指になじませていく時が必要なのです。