【ICT活用】ICTを活用して「楽しく、わかる・できる」授業を子供たちに!

日常の中で、ICTが一番多く活用される授業場面は、どこでしょうか。

それは一斉指導の場面です。

先生が、子供たちに対して一斉の授業をするということ。

それが基本です。

これからの教育では、いわゆる「一斉指導」というのは無くなっていくのかもしれません。

しかしながら現状の教育を考えた時、今しばらくは一斉指導というのはやはり教育にとっては大切だと思われます。

例えば、仮に協働学習や探究的な学習をしたとしても、必ずと言っていいほど先生が子ども達集団に対して、教室の前に立って、授業の導入を図ったり、説明したり、時には子供たちの発表を一斉という形でします。

ですから、そうした一斉の授業、学習場面こそ、ICTを活用して効率的・効果的なものにいくことが大切になります。

また、ICTを活用することで、ICTを活用しない時より数段「楽しく、わかる・できる」授業がしやすくなるということを教師は自覚しておく必要があります。

それでは、一斉授業を成立するためにはどうしたらいいでしょうか。

まず一定の学習規律が必要です。

子どもが理解しやすいような先生による発問・指示・説明も必要です。

子どもの理解を確かめるための定着の場面も必要です。

話し合い方の基本的な指導も不可欠となります。

どのようにICTを活用したらいいのかを、東京学芸大学の高橋純氏は「ICTを活用する授業づくりための構成要素」として三つにまとめています。(『初等中等教育におけるICT活用』ミネルバァ書房)それが以下の三点です。

①情報提示

②発話

➂焦点化

『初等中等教育におけるICT活用』ミネルバァ書房より

また文部科学省が発行した『教育の情報化に関する手引き』には次のように書かれています。

「教員がICT活用して情報提示することは、教員による発問、指示や説明とも関係が深く、すべての教科指導の多くの指導場面で実施可能である」

文部科学省発行「教育の情報化に関する手引き」2010より

一斉指導の場面で、教師は大型モニター(大型提示装置)に、情報として「子どもの作品」や「子どもの様子」を提示することがあります。

提示しながら、教師は発話します。

「この作品の良いところは」という発問、「ここを見てください」という指示。

そして、より効果的に着目させるために拡大したり、指し示したりしています。

「焦点化」というスキルを使っているのです。


ICTを活用した授業では、常に「発話」「情報提示」「焦点化」と考えて取り組んでみると質の高い授業へと改善していくことができるのでしょう。

また、この基本の上に「主体的・対話的な深い学び」という観点から授業改善へと結びつけ、質の高い授業へとしていくことができるようになっていきます。

『初等中等教育におけるICT活用』(ミネルヴァ書房)高橋純氏の論文を基に作成

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です