【連載05】ICT活用と知的好奇心 ~「学ぶ楽しさ」の根源~
より具体的に授業の過程ということで考えてみましょう。
子供たちには、生来好奇心や向上心というのが備わっている「知的な存在」です。
ですから授業で、まず子供たちの好奇心や向上心を喚起することが求められます。
そのために授業の冒頭では、子供の疑問を引きだすような、つまりそれは知的好奇心を喚起する教師側の教材提示や発話(発問・指示・説明)を行えばよいということになります。
疑問である「?」が子供たちのなかに生まれ、学級集団の前に顕在化し、共有されていけば、その後に続く学習活動が誘発されます。
教師から、もしくは子供たち自身から得られる情報(間違いや勘違いも含めて)や調べ活動で得られる知識・情報は、疑問である「?」を解決するのに役立っていきます。
そして、「?」が子供なりに解決した段階で「!」が生まれてきます。
「わかった!」「できた!」「楽しかった!」という感覚です。
しかし、そこだけにとどまらず時には新たな「?」に誘っていくこともあるでしょう。
「?」から「!」、そして「!」から「?」へ。この流れの中で子供たちの学習は深まっていきます。
この学習過程の中で、知識・情報は子供のうちに習得、蓄積され、利用され、一貫した知識・情報として安定していくことになります。
これが学ぶ楽しさの根源です。