【連載33】ICT活用と知的好奇心 ~個別最適な学びの二つの方向性~
これからの教育においては、ICTを活用し「個別最適な学び」と「協働的な学び」を一体的に充実していくことが大切だと言われています。
ここではまず「個別最適な学び」について触れておくことにしましょう。
個別最適な学びとは、「子供一人一人の理解状況や能力、適性に合わせて、子供一人一人に一番適していると思われる学び」を保証していこうとするものです。
このことから、個別最適な学びには二つの方向性が見えてきます。
一つは、基礎学力を効率的に向上させていこうとする方向性です。
いわゆる授業における一斉指導の中では限界があった「学力の全員保障」ということについて、学習を個別化することで、しかもICTを最大限活用することで「学力の全員保障」を実現化しようとするものです。
山登りに例えるなら、一つの山の頂を目指して、一人の落ちこぼしもなく、自分なりのペースで自然を楽しみながら、全員が山に登るというイメージです。
あくまで、目標となる山は一つです。
そして、もう一つの方向性がその子なりの長所や個性や生かし、伸ばしていくというものです。