【連載15】新しい時代の学級づくり ~名前で話しかける・その3~
三つ目の理由は、学級内における子供同士の人間関係を良好なものとして作り上げることに寄与できるからです。
教師が子供を名前で呼ぶことは、教師と子供との関係を作り上げるということは当然のことなのですが、実を言うと子供同士の関係をも築き上げるということもあるのです。
それは、教師の言動の一つ一つが子供から注目され、その言動によって大きく影響されていることによるのです。
常に教師が子供を呼ぶときに穏やかで優しく呼びかけをしていたら、子供はいつの間にか学級内の子を尊重し、子供自身の言動も優しくなっていきます。
教師が子供の名前を呼ぶことで、教室内のコミュニケーションの効率性も高まります。
学級内で名前で呼び合う雰囲気ができてくることで、常に子供たちは他の子の発言や発表を集中して聞くようになっていきます。
以上のように、教師が子供の名前を覚え、名前で呼ぶことは、子供の自己肯定感の促進や信頼関係の築き方、教室内のコミュニケーションの緊密化につながる重要な要素なのです。