【連載20】新しい時代の学級づくり・個別的対応の必要性
どの時代であっても、一人一人の子を大切にするということが教師には求められる。
ところが、授業の中で遅れぎみな子がいる。
その遅れ気味な子を教師が放置することは、一人一人を大切にしているとは言えないことである。
だから、教師にあっては、その遅れ気味な子をどのように指導するのかということが問題であった。
今は、ICTを使って個別最適な学びをすることが可能になった。
以前よりは、ずっと改善した。
ところが、まだICTを活用しても完全とはいかないのである。
多くの子は、自分の力でやっていける。
ところが一部の子は、ICTを活用してもうまくいかない。
遅れ気味な子はICTを活用しても存在するのである。
それは遅れ気味の子の指導でのポイントがあるからだ。
それが
最後まで見届ける |
ということだ。
私は教師であった時、遅れぎみの子の指導でさまざまなことを試してきた。
その中にはある程度効果的なものもあったし、全然長続きしないものもあった。
結局、私が遅れぎみの子の指導で得た結論は「最後まで見届ける」ということであった。
どんな指導でも結局は遅れぎみの子には、「最後まで見届ける」ということが大切なのである。
ICTを活用しても、教師が子供の取り組む様子を見、最後までしっかりと見届けることである。
しかし、このことが簡単そうで実に難しい。
それは、「最後まで見届ける」ということは「個別的対応」をしなければならないことを教師に迫っているからである。
とすれば「個別的対応の上手さ」がどうしても教師には要求されるのである。
「個別的対応の上手さ」とは、ただ単に子どもへの接し方という教師の態度の上手さだけを言うのではない。
「いつ」「どこで」「どのように」個別的対応の時間を確保するのか、ということを考えて指導に当たらなければならないのである。