【連載コラム04】これからの教育に必要な自己選択と自己調整が主体的な子供を育てる
04_自己調整のステップ
今回は、「自己調整のステップ」に焦点を当て、より詳しく説明します。
自己調整とは、自分の目標を達成するために計画を立て、努力するプロセスです。
これは、子供たちが自分自身を管理し、主体的に学んでいく能力を養う重要なスキルです。
最初のステップは、「目標の設定」です。
子供たちが何に興味を持ち、何を達成したいと考えているかを考えてみましょう。
たとえば、サッカーの試合でゴールを決めることや、絵を描く技術を向上させることが目標になるかもしれません。
目標を設定することは、子供たちにとって重要なステップです。
目標を持つことは、モチベーションを高め、自己統制力を養うための良い方法です。
次に、「計画の策定」が重要です。
子供たちは、目標を達成するためにどのようなステップが必要かを考え、それを順番に計画することが大切です。
計画の策定は、将来の目標を明確化し、取り組むべき課題を整理するための重要なプロセスです。
例えば、サッカーの試合でゴールを決める目標を立てた子がいたとします。
目標達成のためには、トレーニングのスケジュールや練習方法を考える必要があります。
最初に基本的なスキルの向上に取り組み、次に戦術的な理解を深めるための練習を行うことが重要になります。
その後、チームメイトとの連携を養うために実践的な練習を積んでいきます。
このように、計画を立てることで、目標に向かって進むための具体的な方法が明確になります。
また、計画を立てることによって、自己組織化能力(子供が大人の指示を待たずに子供自身の発想や判断に従って行動が取れる状態になる能力)や時間管理能力も養われます。
子供は、自分の目標に向かうために、必要なスケジュールを立てることで、時間の使い方を工夫する必要がでてきます。
また、計画を実行するためには、目標に向かうための行動を起こさなければなりません。
さらに、計画の策定は子供たちの自己効力感の向上にも繋がります。
目標を細かく分解し、それぞれのステップを達成していくことで、自分の成長や進歩を実感することができます。
計画を立てる際には、具体的な目標や対策を考え、子供たちが計画策定に参加できるようにすることです。
そして、達成した際には彼らの努力を称賛し、成功体験を共有することで、さらなる成長を促すことができます。
自己調整のステップとして最後にあるのが「努力」が必要だということです。
計画通りに行動するためには、努力が欠かせません。
努力とは、目標に向かって、自分自身を鍛錬し、困難を乗り越えることです。
努力は、成功を達成するための必須要素です。
子供たちは成功することもあれば、失敗や挫折も経験するかもしれませんが、その過程で成長のチャンスが訪れます。
努力とは、道のりが険しいときにあきらめず、前進するための力を湧き起こさせます。
努力を積み重ねることで、自信を深め、自己成長を遂げることができます。
親や教師は、子供たちの計画をサポートし、成功した際には褒めて励ますことです。
努力を評価し、認めることで、子供たちは自己肯定感を高め、次の挑戦にも積極的に取り組むことができます。
また、努力が報われる実体験を通じて、努力の重要性と素晴らしさを理解することができるでしょう。
努力は、あらゆる分野で成功を収めるための鍵となるものです。
学業、スポーツ、職業、人間関係など、どのような領域においても、努力を惜しまずに取り組むことで、自分自身を成長させることができます。
努力によって得られる達成感や充実感は、他の何物にも代えがたいものです。
次回は、「自己選択と自己調整をバランスよく育む方法」について詳しく書きたいと思います。