【雑感】子どもの不登校にどう対応したらいいのでしょうか。
前回、私は「不登校対応の一番の対策は、教師も親も含めて大人がきちんと子供と向き合うということなのです」と書きました。
それでは「きちんと子供と向き合う」とは、どうすることでしょうか。
今まで、私は何人もの不登校の子どもたちと接してきました。
話を直接的・間接的に聞くと、それぞれの子ども達が不登校となる要因は様々でした。
「勉強がわからない」「学校がつまらない」「先生の接し方が嫌だ」「先生は自分ばかり怒る」「友達とうまくいかない」「無視されているようだ」等。
そして、学業や人間関係以外にもその子本人が抱えている課題等、様々な要因が考えられました。
しかしながら、振り返ってみると、ある一つの共通したことに気が付きました。
それは「感情の問題」です。
不登校の原因として子供たちがあげる底流には少なからず「感情」という問題が流れている。
そのように考えが至った時、私は子供ときちんと向き合うというのは、要するに子供の感情と向き合うということなのではないかと思えたのです。
子供の感情には様々なものがあります。前向きなものから後ろ向きなものまで。
不登校になるということは後ろ向きな感情が表現されているということです。
後ろ向きな感情にも様々なものがあります。
例えば、「あの先生が嫌だ」「友達とうまくいかない」「もう学校なんて行ってられない」「私の居場所はない。死にたい」「なぜか学校のことを考えると悲しい、辛い」等
後ろ向きな感情としての「不安」「怒り」「悲しみ」「辛さ」「困惑」等を言っているのです。
子供の後ろ向きの感情にきちんと向き合ってあげるということ。
そのことが不登校対応の出発点です。
そして、その後ろ向きの感情を表出したことに、「何、甘えたこと言っているの!」「先生や友達だけじゃなく、あなたにもダメなところがあるんじゃないの?」等と反論や非難しないことです。
子どもがどんな感情でいるのか、まずそれを聴き、一緒に考えてあげることからです。