【連載19】ICT活用と知的好奇心 ~「改善」ではなく「改革」~
この連載で繰り返し述べてきたように、学校教育では子供が持っている知的好奇心を引き出し育んでいくことが大切です。
そのことで現在学校教育が抱えている問題の多くのことが解決すると私は考えています。
それなら一人の教師の努力として、授業を改善していけばよくなっていくはずです。
しかし、現実はそうはなっていません。
それは、時間・内容・方法そして子供を取り巻く環境に課題があるからです。
そのために一人の教師の努力だけでは限度があります。
当然、一人の優れた教師が素晴らしい教育を成立させられるとしても、現実には教師の能力には差があり、そして一人一人の教育観や子供観には違いがあるからです。
ですから、教育政策を立案していく側は「改善」ではなく「改革」なのだということを訴えることになります。
学校教育が現在抱えている時間・内容・方法・(子供を取り巻く)環境というのを大きく変えることが「全体多数の幸せ」を得られることにつながります。
一人一人の子の学習時間や学習内容、学習方法をその子にとって最適なものとすることです。
そして、子供を取り巻く環境を知的なものに、そしてフレキシブルなものにしていくことです。
その決め手となってくるのがICTです。