【連載36】ICT活用と知的好奇心 ~「黙っていろ!」~
私が、ある研修会に参加した時のことです。
講座の最初、講師の先生が操作方法について色々と説明してくれます。
その後、私を含めた受講生の皆さんに課題が与えられます。
課題は、講師の先生から学んだ基本的な操作方法を基にして発展的な課題に取り組んでいくというものです。
なかなか探究心をくすぐるような面白い課題です。
講師の先生から与えられた時間は15分間です。
皆さん、一生懸命に取り組みます。
私ももちろん一生懸命です。
探究心をくすぐる面白い課題であったので、真剣に集中して取り組みます。
5分ほどして、受講者の中から講師の先生に質問が出ました。
講師の先生は、すぐには答えず、スタッフの方と相談しています。
そして、しばらくすると前に立って説明しだしました。
これはこうやります、あれはこうやります、という感じの説明です。
前に立って説明しだしたということは、受講者全員に対して説明したかったのだと思います。
しかし、私の耳にはうるさく聞こえます。
余分な説明です。
せっかく、集中して私なりに取り組んでいるのにそこに受講者全員への配慮のつもりなのでしょうが、説明を入れるというのは私にすればジャマなのです。
課題に取り組む15分間は、どのように取り組むのかは受講者である私の自由に任されているはずです。
「現在、考え中」なのです。
集中して、考えている最中に、「邪魔な説明」をされることは本当にジャマなのです。
私は、イライラしました。
「黙ってろ!」と叫びたい気持ちを抑えるのに必死でした。