【集団思考論】第19回 「集団思考」の意義
※「集団思考」に関するシリーズ、途絶えていましたが、また続けていきます。この「集団思考」シリーズは、以前教育雑誌に発表した内容に加除修正しながら、少しでも現在の状況に合うようにしています。
学習指導要領の特別活動における目標は「様々な集団活動に自主的,実践的に取り組み」「互いのよさや可能性を発揮しながら集団や自己の生活上の課題を解決することを通して」ということを重視する。
つまり、問題解決の過程こそ、大事な教育の場であるとするのである。
問題解決の過程、そこで決定的に重要なのは言うまでもなく話し合い活動である。
ところが、その話し合い活動が機械的・形式的なものであったらどうだろうか。
「自主的、実践的」ということには程遠くなってしまうだろう。
話し合い活動をより充実させたり、より望ましいものとするためにはどうしたらよいだろうか。
それに対する解決策が「集団思考」ということである。
教育活動における話し合い活動は、集団思考となっていかなければならない。
全員が参加していること。(現在は、ICTを活用することによって全員参加がしやすくなっている)
それは、一人ひとりの子どもたちがその場に「ただ居る」ということではなく、解決すべき問題を自分のものとして一生懸命考えているということである。
その上で、さまざまな意見が出されていること。
それは、優等生的な正論のみではなく、子どもの本音も出されてくるということである。