【ICT活用】ICT機器を使った学習は意欲が向上するのか?
東京大学とベネッセ教育総合研究所が合同で、2015年から「子どもの生活と学び」の実態を明らかにする研究を行っています。
この研究では、子供たちの生活や学習の状況、保護者の子育ての様子を複数年にわたって調査しています。
調査対象は、小学1年生から高校生までとなっています。
2022年の調査結果が公表されています。
とても興味深いものとなっています。
その調査の中で、「ICT機器を使った学習の効果と影響」についての項目があります。
その項目の中に「学習する気持ちが高まる」というのがあります。
これに対して「とてもそう思う」「まあそう思う」「あまりそう思わない」「とてもそう思わない」の中から一つ選択する方式となっているようです。
結果は次の通りとなっています。※「デジタル機器を使った学習は、紙での学習に比べて、どのように感じますか」という質問
緑の線が2021年、赤い線が2022年です。
ご覧いただいてわかるようどの学年でも、「学習する気持ち」が減少しています。
ICT機器を学習に使うことによって「学習する気持ち」が高まるのではなく、逆に減少しているのです。
これはどうしてなのでしょうか。
ICT機器を学習に使うことによって、学習意欲は高まると考えられてきました。
しかしそうはなっていないのです。
明らかに「紙による学習」より劣っているのです。